多言語サイトは複数の言語で情報を提供するサイト、多地域サイトは複数の国や地域を対象にするサイトです。両方を組み合わせる場合もあります。Google検索で適切なページを届けるには、言語版・地域版を独立したページとして設計し、それぞれの関係を検索エンジンへ明示する必要があります。
1. 多言語と多地域を分けて考える
たとえば、日本語と英語で同じサービスを説明するだけなら、多言語サイトとして考えます。一方、オーストラリア向けと米国向けで、通貨、配送範囲、営業時間、問い合わせ先が異なるなら、多地域サイトの設計も必要です。
同じ英語でも、対象地域によって使う単語や提供条件が変わることがあります。最初に「どの言語で」「どの国や地域のユーザーへ」「どの情報を届けるか」を分けて整理すると、URLや本文の設計がぶれにくくなります。
2. 言語・地域ごとに固有のURLを用意する
Googleは、各言語のバージョンに異なるURLを使うことを推奨しています。たとえば、/en/、/ko/、/zh-cn/のように、言語や地域ごとにページを分ける方法です。
国別ドメイン、サブドメイン、サブディレクトリには、それぞれ管理のしやすさや地域の伝わり方に違いがあります。既存サイトの構成、運用担当者、将来追加する言語や地域を考え、長く更新できるURL構造を選びます。URLパラメータだけで分岐する方法は、ページのまとまりを管理しにくく、地域もURLから伝わりにくいため慎重な検討が必要です。
3. hreflangとサイトマップで関係を伝える
言語や地域ごとのページがあることを、検索エンジンに伝える方法の一つがhreflangです。各ページの言語・地域に対応するURLを相互に示すことで、検索ユーザーに適切なバージョンが選ばれやすくなります。
hreflangはHTMLのタグやHTTPヘッダー、サイトマップで設定できます。どの方法を使う場合でも、公開中のURL、canonical、サイトマップの内容が一致しているかを確認します。設定を書くだけで順位が保証されるものではありませんが、ページ同士の関係を整理して伝えるための重要な基礎になります。
4. ページ内の言語を一つに保つ
ページの本文とナビゲーションは、対象言語を中心にそろえます。翻訳本文の中に原文を大量に残したり、定型文だけを翻訳して主要な説明を元言語のままにしたりすると、ユーザーにも検索エンジンにもページの言語が伝わりにくくなります。
lang属性やURLは管理上役立ちますが、それだけでページの言語が決まるわけではありません。実際に表示される本文、見出し、ナビゲーション、問い合わせ導線まで、対象ユーザーが読める言語になっているかを確認します。
5. 自動リダイレクトとIP判定に依存しない
ブラウザの言語設定やIPアドレスだけを見て、ユーザーを別の言語・地域ページへ自動転送する方法には注意が必要です。ユーザーが別バージョンを読めなくなったり、検索エンジンがすべてのページをクロールできなかったりすることがあります。
各ページに言語・地域を切り替える明示的なリンクを置き、ユーザーが自分で選べる状態にしておくほうが安全です。対象地域を間違えた場合にも、別のバージョンへ移動できる導線を残しておきます。
6. 同じ言語の地域版にはcanonicalも使う
同じ言語の似たページを、複数の地域URLで公開する場合は、どのページを優先するかを決めます。重複や類似コンテンツがあるときは、canonicalとhreflangを組み合わせ、検索ユーザーに適切な地域版が表示されるように設計します。
地域の手がかりは、URLだけではありません。住所、電話番号、通貨、営業時間、サービス提供範囲、現地サイトからのリンク、Googleビジネスプロフィールなど、ページ上の情報も一貫させます。サーバーの場所や地域用のmetaタグだけに頼るのではなく、ユーザーが見て判断できる情報を整えることが大切です。
公開前のチェックリスト
- 言語・地域ごとに、安定してアクセスできる固有URLがある。
- タイトル、メタディスクリプション、本文、canonicalがページの言語・地域と一致している。
- hreflang、言語切り替えリンク、サイトマップのURLが相互に矛盾していない。
- 本文とナビゲーションが対象言語でそろい、原文と訳文を混在させていない。
- 住所、通貨、営業時間、提供地域などのローカル情報が実際のサービス内容と一致している。
詳しい技術的な考え方は、Google検索セントラル「多地域、多言語のサイトの管理」も確認してください。totioでは、既存サイトをもとに言語別ページ、メタ情報、hreflang、サイトマップなどをまとめて設計します。